和名を「藍銅鉱」、ブルーマラカイトという異名も持つアズライト。
触れればその指が青く染まってしまいそうな、濃厚なロイヤルブルーが魅力だ。
非常に希少なパワーストーンのひとつであり、その効果にも独特なものがある。
サードアイを目覚めさせるアズライト
アズライトを身につけると、額や眉間の当たりがむずむずするような、熱を帯びるような感覚を覚えるかも知れない。
そこはいわゆるサードアイ―――第3の目と呼ばれる部分。
一部の瞑想者やスピリチュアリストたちは、ここを意識しながら修行を行うことで、よりレベルの高い意識や、みずからの超能力を目覚めさせんとしている。
実際アズライトを持つと―――むろんただちに魔法のようなことができるわけはないが―――自分の中の理屈を超えた直感力が高まるのを感じるだろう。
何かをやろうとして、あるいはどこかへ行こうとして、もし理由もなくイヤな感じがしたら―――その計画は一時中止しよう。悪いことが起こる可能性大だ。
逆にある事柄について、非常なワクワク感を理由もなく覚えたとしたら―――ぜひともそれに近づいてみよう。きっとすばらしい出来事があるはずだ。
アズライトがもたらす現実的利益
またアズライトには思考を冷静かつクリアにし、頭脳を明晰・活発にする効果もある。要は頭が良くなるのだ。
頭脳の明晰さと直感力を併せ持つ石であるから、受験生などの助けとなる石ともいえる。
受験においては、むろん事前に勉強することはもちろんだが、勘に頼らねばならない部分も多少は出てくるもの。
また事前の勉強においても、どこに重点を置いて勉強するか―――つまりどこにヤマを張るのか―――を直感的に考える必要もあるだろう。
そんな受験生を、アズライトは援助してくれる。
アズライトは持ち主のインスピレーションも高めるので、職業的には文筆家やアーティストなど、創作家の力になってくれる。
創作家というものは、独創的なインスピレーションを有していることはもちろんだが、同時にそのインスピレーションを具体的な形にするための冷静で明晰な思考力も必要とする。
アズライトはそれらを同時に与えてくれるパワーストーンなのだ。
子供の心や感性を忘れないための石
ところでアズライトにはとある特徴がある。
空気中の水分を吸収することで、マラカイト(孔雀石)へと変質してしまう、という点だ。
その性質がアズライトの希少性を高めており、石の市場的価値、という点では、マラカイトへの変化は石の退化、劣化のように語られがちだ。
実際のところアズライトがマラカイトへ変化することは、子供が大人になるような「成熟」「成長」を象徴する現象なので、決して悪いことではない。
マラカイトへと成長することで、新たな性質を獲得したり、部分的にパワーを強めたりもするからだ。
ただ、まだ未熟のアズライトだからこそ、大人になることで失いがちなものを有している―――という部分もある。
それは子供の心、子供の感性。
かつては自分の中に豊かにあったはずのそれらを取り戻したい、という人の望みを、アズライトは叶えてくれる。