二酸化ケイ素 (SiO₂) が結晶化してできた鉱物、石英―――そのなかで、無色透明なものが水晶と呼ばれる。

 多くあるパワーストーンの代表、もっとも基本・根源にして、そして究極の力を持っているといっていい石だ。

水晶の秘密

 英語での呼び名は「クリスタル・クォーツ(crystallized quartz)」。

 我々の日常生活においても良く耳にするクリスタルという言葉は、「透き通る氷」という意味を持つ「クリスタロス」という言葉が元になっているといわれている。

 水晶が持つ、もっとも大きな力は「吸収」、続いてが「浄化」だ。

 人に害をなしえる、良くない思念、悪いオーラを吸収し、浄化することで、持ち主の運勢を守る。

 そのほかにも、

  • 複数のものを結びつけ(人間関係でもパワーストーンでも)調和、統合させる。
  • 潜在能力を引き出し、直感力や想像力を高める。
  • 体調や精神面を良くし、幸運も呼び込む。

 等々、総合的な力を持つパワーストーンといえる。

願い事を受け入れてくれる水晶

 水晶の持つ「吸収」の性質は、悪いものの排除以外にも、また別の利用法もある。

 自分自身のポジティブな感情―――願い事をこめるのだ。

 夜、心を落ち着けて、水晶に祈りを捧げてみよう。

 他のパワーストーンの何倍もの“思念吸収効果”を持つ水晶だ。即座にその想いを受け入れ、願望実現のために動き始めてくれるだろう。

 また「調和」「統合」の性質も持つ水晶。

 吸収した願いを、周囲の他のパワーストーンに伝えることにも一役買ってくれる。

 願望の伝達係として、またパワーストーンたちのリーダー、司令塔として、あなたの願いを叶えるために働いてくれるのだ。

 複数のパワーストーンを組み合わせるとき、水晶は必ずそのなかに組み込んだ方が良いといわれるのは、石同士がケンカせず調和するよう導くため……というだけではなく、このような理由もある。

水晶で住まいを浄化

植物 室内

 パワーストーンとして売られている水晶グッズは、ペンダントやブレスレット等のアクセサリーだけではない。

 未加工・低加工の、原石に近い水晶もまた、すばらしい利益をもたらしてくれる。

 置物タイプやクラスタータイプの水晶を部屋に置いておくだけで、室内の空気は非常に心地よいものとなるだろう。

 観葉植物があるなら、その根元に水晶原石を置いてみるのもおすすめだ。植物は元気になり、その空気清浄効果を高めることだろう。

高品質な水晶を

水晶

 もしパワーストーンをもたれるなら、まず第一に水晶だけは、可能な限り高品質なものをお持ちになることをおすすめする。

 ちなみに取り扱いの注意点としては、水晶はパワーストーンの「基本」「他のどんな石とも調和する」…というイメージから、「効果の優しい石」と思われがちだが、実際にはかなり強力なパワーストーンになる。

 その浄化力も、場合によってはデメリットになりかねない。

 例えば、バイ菌は体に良いものではないが、それを徹底的に殺菌しつくした無菌状態もまた不健全である。

 そのような綺麗すぎる環境で育った生き物は、極めて脆弱な生命力しか得られないからだ。

 山奥で仙人のような生活をするというならともかく、我々が生活する巷は清濁混沌とした世界である。

 だからこそ水晶のパワーで、悪いものを極力排除し、浄化する必要があるのだが、あまりにやりすぎてしまって、悪いものへの耐性がまったくなくなるのも困りものだ。

 水晶を所有するなら、高品質のものを、量はほどほどに、としておくのがよいだろう。