和名において「緑玉髄」ともいうクリソプレーズ。

 その名の通り、玉髄すなわちカルセドニーの仲間であり、カルセドニーの中でも最も人気で、代表的なもののひとつでもある。

 その極めて明るいアップルグリーンは、持ち主の心を知らず知らずのうちに癒し、ネガティブ感情やストレスを取り去り、かわりに勇気や希望を与えてくれる。

アレキサンダー大王も愛したポジティブストーン

release

 古くは古代マケドニアの王、アレキサンダー大王が愛したともいうクリソプレーズ。

 穏やかでさわやか、明るく軽やかな状態を保ちつつ、一方では持ち主を極めて強烈なレベルでポジティブな状態に導こうともする。

 クリソプレーズを所持した人は、それからまもなく、心身共にネガティブな状態ではいられなくなるだろう。

 心の中にあった不安の念はどこかに消え、なぜあんなことを心配していたのだろうと不思議に思うほどだ。

 特に根拠もないのに、お腹の奥から力強い自信がむらむらと湧き上がってくる。

 精神面がポジティブになったことによる結果ではあるが、身体の不調も改善され、体調が良くなる。

 トラブルや不運に遭遇してもパニックを起こしたりせず、むしろそれを楽しむようになる。

 まもなく、現実の行動においても、ポジティブなことをしたくてたまらなくなるだろう。

「努力する才能」を開花させるクリソプレーズ

Study

 クリソプレーズの何よりの効果は才能の開花だ。

 才能を開花させるために何より大切なことはなんだろうか。

 すばらしい教え? 頭脳や肉体を覚醒させるための刺激や作用? 

 もちろんそれらも有効だ。しかしなにより大切なことは、当人による実際の行動だ。

 なんらかのスポーツの才能を開花させたいなら、そのスポーツ及び練習を実際にやってみることは必須だ。音楽の才能を開花させたいなら、楽器を演奏するなり歌を歌うなりといった行動を実際に行わねばならない。

 それも誰かに強制され嫌々やるようではダメ。

 スポーツ選手にせよ芸術家にせよ、大きな成功を収めた人というのは、他者から見れば尋常でない努力をしながら、一方でその努力を努力とは思ってない節がある。

 例えばある名高いギタリスト。彼の高校時代はこうだったそうだ。

 とにかく頭の中はギター、ギター、ギターのことばかり。

 学校での授業中も、心の中にあるのは早く家に帰ってギターの練習をしたいという欲求ばかりだ。

 学校が終われば一目散に家に帰る。そうして愛用のギターを持ち出し、恍惚とした気分で練習を始める。

 ただダラダラ弾くのではない。ちょっとでもいい音が出るように、同じフレーズをああでもない、こうでもないと工夫・研究しながら練習を続ける。

 彼にとって、それはまったく苦ではない。うまくいけばむろん大歓喜だが、うまくいかなかったとしても楽しいのだ。

 そうして極めて幸福で良質な努力の時を過ごし続け、気がついたらチュンチュンチュン……窓の外からは小鳥の声。いつの間にか夜が明けているという案配だ。

 クリソプレーズが与えてくれるのは、そのような、努力そのものを喜び、快感とする感性である。

 クリソプレーズを身につけていれば、これまで苦痛に、あるいは億劫に感じていた様々な努力や行動が、とても気持ちの良いものに感じられるだろう。

 つまらないと思っていた単純作業や反復練習が、おもしろくてたまらなくなる。自分にちょっとでも成長が感じられたなら、飛びあがるほどうれしくなる。

 例え失敗しても、それすら喜びと感じるだろう。

 発明王エジソンの言葉に「失敗ではなく、うまくいかない方法の発見に成功した」というのがあるが、まさにその精神だ。

 クリソプレーズの持ち主は失敗や敗北をすばらしいデータ、経験と解釈し、それらを喜々として受け入れる(強がりでも無理なポジティブシンキングでもなく、本気で喜ぶのだ)。

 そのような在り方であるから、クリソプレーズの主は多くの人々を尻目にどんどん成長を遂げ、やがて大きな成果を達成することになる。

 持つ人を「努力の天才」にしてくれる石、それがクリソプレーズなのだ。