水晶同様、石英の仲間であるジャスパー。
石英の仲間の中で、含まれる成分により不透明となり、不思議な模様を持つようになったものが「ジャスパー」と呼ばれる。
ジャスパーには多くの種類があり、それぞれ個性的な見た目をし、効果もまた異なるところもあるが、ここではジャスパー全般について語ろうと思う。
ジャスパーが与えるグラウンディング
瑪瑙(アゲート)や玉髄(カルセドニー)同様、人々の日常生活を支え、ほのかに彩るジャスパー。
またそれらの仲間より、大地のエネルギーを濃く有している部分もある。
大地のエネルギー―――つまりグラウンディングのパワーだ。
グラウンディングのパワーを有した人は、肉体的にも精神的にも「地に足の付いた」状態となり、少々のことでは動揺しなくなる。
むやみに他者の影響を受けることはなくなり、信念や自信も強化される。
目標や仕事に対しても誠実で一途となり、やると決めたことは最後までやり遂げる。
心の中は安定感や安心感で満たされるので、精神的に弱く、常になにかにビクビクしているような人にとっては、力強い支えとなってくれる。
性格的には、とても正直で素直な性質になるといわれている。
とはいっても、それゆえに悪い人に騙されたりつけ込まれたり…といった心配はない。
グラウンディングのしっかりしたひとは決して動かし得ぬ巨木のような存在だ。
悪い人というのはそういう存在を無意識のうちに苦手とし、避けるようになるので、そもそもそんな変な相手が近づいてくることすらなくなるのである。
一方、健全な人間関係において、ジャスパーは大きな利益をもたらす。
正直で素直。浮ついたところやオドオドしたところがなく、しっかりしていて見ていて気持ちいいジャスパーの持ち主は、多くの人たちから評価され、慕われることだろう。
日常生活の人間関係においても、仕事の場などの人間関係においても、ジャスパーの持ち主は大きな存在感を発揮することになる。
またジャスパーは、われわれ日本人に馴染みやすい石でもある。
ジャスパーの和名は「碧玉」。青や緑色のジャスパーは、古来より勾玉など日本独自のお守りとして利用されてきた。
古代日本人の性質や魂は、いまを生きる我々にも残っている。それと共鳴するジャスパーは、自然で強力なパワーを発揮し、私たちを助けてくれることだろう。
自分の中の混沌を明確な形にしてくれる石
またジャスパーは、持ち主の中の「もやもやとした何か」に明確な形をもたせる。
誰の心のなかにも混沌があるものだ。
具体的な理由の分からない欲求、不満、不安、不快……なんだかモヤモヤしたものがあるけれど、それを解消するためにどうしたらいいのかはわからない。
ジャスパーはそのような混沌をまとめ、練り固め、わかりやすい形としてくれる。
それは成し遂げるべき目標や夢かも知れない。克服すべき弱点かも知れない。仕事や人間関係における課題かも知れない。
ともあれジャスパーを所有した後、そのような「明確な何か」を心の中に見いだしたなら……
それは「みずからの人生における使命」と考え、全力で取り組んでみるべきだろう。
そうすることが、すばらしい未来への道となるかも知れないからだ。