曹灰長石とも呼ばれ、長石の一種であるラブラドライト。
ムーンストーンやサンストーンと同じ長石グループの仲間である。
落ち着いたグレーの色彩の奥から、あふれ出る神秘的な光が魅力だ。
単純な中庸ではない陰陽の同居
ムーンストーンは月のエネルギーを、サンストーンは太陽のエネルギーをその内に秘めている。
一方ラブラドライトは、月と太陽両方の力を有する。
双方が混じり合い、融合しているわけではない。そのふたつの力が、溶け合わぬまま隣接して存在しているのだ。
隣接し合う陰陽といえば、中国道教の「太極図」を思わせるが、ラブラドライトのエネルギーはそれほどバランスの良いものではない。しかしそれゆえに面白味があるともいえる。
ラブラドライトのパワーは、単純な中庸ではないのだ。あるときは激しく陽に傾いたかと思うと、またあるときはとことん陰に沈み込む。
だがそれは、決して当人にとって不利益なものではない。
我々が生きる現代社会は、なんでもかんでも常に一定で安定しているわけではない。
状況にあわせ、がんばるべきときは猛烈にがんばり、休むべきときにはしっかりと休む必要がある。
ラブラドライトはそのような状況に合わせて陰陽を使い分け、トータルとしてその人の生活やエネルギー状態を陰陽のバランスが整った状態にしてくれる。
魂のレベルを向上させるラブラドライト
ラブラドライトは自由を象徴し、持ち主を様々な束縛から解き放つといわれている。
ラブラドレッセンスと呼ばれる神秘的な虹色の輝きは、所有者の固定観念を溶かし、潜在能力を目覚めさせ、新たな価値観、ものの見方をもたらしてくれる。
その価値観、ものの見方を確固たるものにするには、それに基づいた行動をし、それなりの成果を得る必要があるが、ラブラドライトはそのための勇気や実行力、成功するための能力も与えてくれる。
職業的には、作家や芸術家などクリエイティブな仕事に力を貸してくれるといわれている。
瞑想家やスピリチュアリストにも、ラブラドライトは人気だ。
ラブラドライトは持ち主の意識を高め、精神のレベルを宇宙的な方向へと向上させる。
ラブラドライトの持ち主は自然とその霊性を高め、魂そのものも成長し始める。
このパワーストーンを身につけ瞑想したなら、きっと多くの不思議なビジョンを見ることだろう。
それは前世の記憶かも知れない。あるいは来世の予知かも知れない。
もし何かを見たのなら、その意味をよく考えてみよう。
答えを得られるかどうかは分からないし、また答えを得られなかったとしても構わない。
ちょっと変な言い方だが、意味そのものに意味はないのだ。
見えたビジョンを意識し、思考すること―――その心理的作業そのものが、あなたの魂のレベルを高めることに繋がるのである。