古くから瑠璃という名でも呼ばれてきた、濃い青に金色をちりばめた神秘的なパワーストーン。それがラピスラズリだ。
人類がパワーストーンとして扱った最古の石という説もあり、根源にして最高の力を持つ石のひとつとされるラピスラズリ。
世界中、多く文化において、多くの人々から崇拝を受け続けてきた。
しかしラピスラズリのアクセサリーを安易な気持ちで持つのは……ちょっとやめておいた方が良いかもしれない。
ラピスラズリの石言葉は「尊厳」と「崇高」。
ラピスラズリはとても強く、そして持ち主に対してすら厳しき石だからだ。
持ち主に試練を与える石
あなたはなぜ、パワーストーンに興味があるのだろうか。
金運や恋愛運など、単純な運勢アップのため? それとも自らの性格を改善するため? 頭脳や身体の能力を向上させ、才能を開花させるため? オーラが弱く、他者に侮られがちな状態を何とかするため?
なんにせよ、パワーストーンに期待するものがお手軽な棚ボタ的幸運・幸福、であるならば……ラピスラズリに手を出すことは、失意につながる可能性がある。
ラピスラズリは、間違いなく持ち主を成功と幸福に導く。しかしそのために持ち主を成長させるべく試練を課すのだ。
ラピスラズリを所持した人の日常には、様々な変化が訪れる。
一見するとチャンスに見える、しかし過酷な道が提示される。
ひょっとすると、様々なトラブルにまみれ、いまいる環境や状況を変えざるを得なくなるかも知れない。
それらはすべて、ラピスラズリの導き、試練なのだ。現状を変え、変化し成長せよと、ラピスラズリは促しているのである。
そしてその変化への道も、甘いものではない。
日々努力を続け、それでもなお挫折を経験させられるかも知れない。
しかしそれを乗り越えたとき、ラピスラズリの持ち主にはすばらしい成長、それにともなう幸運と成功がもたらされることだろう。
けれどももしラピスラズリの試練を乗り越えられなかったとしたら……
「幸運のパワーストーンなんて嘘っぱちじゃないか。むしろひどいことばかり起こる」
失望し、ラピスラズリのことを憎むだけの結果に終わってしまう。
「自分自身を、人生を、本気で変えたい」
信念を持ってそう願う人にこそ、ラピスラズリは益となるのだ。
成長を助けるラピスラズリ
信仰の世界において、修行僧たちがラピスラズリを身につけることが多いのは不思議なことではない。
彼らはラピスラズリもたらす試練をもって、その心と魂を高めんとしているのだ。
とはいえラピスラズリが与えてくれるものは試練のみでもない。
ラピスラズリはとても強い悪除けの効果を有している。
他者からのネガティブな思念から持ち主を守り、また持ち主の内なる邪念も浄化する。
悪霊など、スピリチュアルなレベルでの悪しきものからも、持ち主のことを守ってくれるだろう。
知性の石たるソーダライトが含まれているので、心を落ち着け、頭脳の働きを高めてくれる力もある。
また発想力や直感力、想像力も高まるので、様々なアイディア、新たな発想を得られるようになる。日常生活においても、ビジネスにおいて、大きな助けとなるだろう。
精神に対しては、その濃いブルーから連想されるように、クールで何事にも動じない性格になっていく。
少々のことは、平常心で受け止められる―――そんな心の強さが芽生えてくる(もちろん、強くあらんと意識し、努力することは必要だ)。
身体に対しては、エネルギーの無駄な浪費を抑え、また無駄な食欲も抑える。
体内の炎症を軽減する力もあるので、なにかしら不調があるひとはその改善が期待できる。食欲を抑える効果とあわせ、ダイエットに有効かも知れない。
ラピスラズリの持ち主のオーラは、優れた日本刀のような、研ぎ澄まされた隙のないものに変わる。
ひょっとしたら、周囲から近寄りがたいと思われるかも知れないが、一度他からの尊敬を得れば、その敬意はまもなく崇拝といっていいレベルにまで高まるだろう。
導きの果て
ところでラピスラズリが持ち主を「最終的」に導く幸福だが、それは世俗的な意味での成功・幸福からは少し離れたものになるといわれている。
お金からも地位や名声からも遠ざかり、自然の中で穏やかに過ごす生活。
スピリチュアルな、あるいは宗教的な喜びを追求する生活。
そんな生き方や幸福を選択する可能性もあるのだ。